飛行機に乗ったあとでスマートフォンを見たとき、機内モードになっていないことに気付くと、「今から設定しても遅い?」「乗務員にバレる?」「罰金になるの?」と不安になりやすいところです。
機内モードの設定忘れに気付いたら、電子機器を操作できる状況であれば、その時点で速やかに機内モードへ切り替えてください。乗務員から電子機器の使用中止や収納について案内されている場合は、スマートフォンを無理に取り出さず、その指示を優先します。
また、機内モードをうっかり忘れたことだけで、直ちに「50万円の罰金」が科されるという仕組みではありません。国土交通省は、航空機内の安全阻害行為について、悪質な場合には機長から禁止命令が出され、その命令を無視して行為を続けると50万円以下の罰金となる場合があると案内しています。
この記事では、「今どの状況にいるか」から取るべき行動を確認したうえで、機内モードを忘れた場合の罰則、バレる可能性、必要な理由、機内Wi-FiやLINEの利用、iPhone・Androidの設定方法まで整理します。
※本記事は日本国内の法令や国内航空会社の案内を中心にした一般的な情報です。実際の搭乗時は、利用している航空会社と乗務員の案内を優先してください。
- 【まず確認】機内モードを忘れたときは今の状況で対応が変わる
- 飛行機で機内モードにしないとバレる?
- 機内モードを忘れたら50万円の罰金になる?
- なぜ飛行機では機内モードが必要なの?
- 機内モードはいつからいつまで必要?
- 機内モード・マナーモード・圏外の違い
- 機内モード中でもWi-Fi・Bluetooth・LINEは使える?
- iPhoneで機内モードにする方法
- Androidで機内モードにする方法
- スマホ以外にも「通信したまま」の端末がないか確認する
- 機内モードを忘れたときに避けたい行動
- 搭乗前にしておくと機内モードの設定忘れを防ぎやすい
- 飛行機の機内モードに関するよくある質問
- まとめ|機内モードを忘れたら「バレるか」より今の対応を優先しよう
【まず確認】機内モードを忘れたときは今の状況で対応が変わる

機内モードの設定忘れに気付いたときは、「いつ気付いたか」で考えると迷いにくくなります。
| 気付いた状況 | 取る行動 |
|---|---|
| 飛行機のドアが閉まる前 | 機内モードへ切り替えておく |
| ドアが閉まったあとで、端末を操作できる | 気付いた時点で速やかに機内モードへ切り替える |
| 乗務員から電子機器の収納・使用中止を指示されている | 無理に取り出さず、乗務員の指示を優先する |
| 乗務員から機内モードへの変更を求められた | すぐに従う。操作方法が分からなければ伝える |
| 着陸した直後 | すぐ解除せず、通信を再開できる旨の案内を待つ |
| 降機後に忘れていたことへ気付いた | その時点で過度に慌てず、次回から搭乗前に確認する |
重要なのは、「もう離陸したから何をしても遅い」と放置したり、「バレるか試してみよう」と通信を続けたりしないことです。
気付いたあとに、できる範囲ですぐ正しい状態へ戻すと考えてください。
飛行機で機内モードにしないとバレる?

スマートフォンが機内モードかどうかは、端末の外見だけで必ず分かるものではありません。そのため、「機内モードを忘れれば必ずすぐバレる」とも、「乗務員には絶対に分からない」とも言えません。
一方で、携帯電話回線を使った通話をしている、モバイル通信を利用していることが分かる、乗務員から設定変更を求められても使用を続ける、といった状況では声をかけられる可能性があります。
ここで判断基準にしたいのは、「バレるかどうか」ではなく「航空機外と通信する状態になっていないか」です。
ANAは、出発時に飛行機のドアが閉まってから着陸後の滑走が終了するまで、航空機外の設備と無線通信する状態のスマートフォンなどは利用できないと案内しています。詳しい使用条件はANA公式「電子機器の使用制限」で確認できます。
通知音が鳴っただけでは機内モードOFFとは限らない
スマートフォンから音が鳴ったからといって、それだけで携帯電話回線を利用しているとは限りません。
機内モード中でも、端末に保存されているアラームや一部の通知などが動作する場合があります。そのため、「音が鳴った=機内モードを忘れている」とは判断できません。
機内で音を出さないためのマナーモードと、携帯電話回線などの通信を止める機内モードは役割が別です。
機内モードを忘れたら50万円の罰金になる?

「機内モードを1回設定し忘れたら即50万円」という説明は正確ではありません。
国土交通省は、航空機の安全な運航に支障を及ぼすおそれがある携帯電話などの電子機器を、正当な理由なく作動させる行為を禁止しています。
さらに、航空機内の安全阻害行為について、悪質な場合には機長から禁止命令が出され、その禁止命令を無視して行為を続けた場合には、50万円以下の罰金となる可能性があると案内しています。
罰則までの考え方を簡単に整理すると、次のようになります。
- 安全な運航に支障を及ぼすおそれのある電子機器を禁止されている状態で使用する
- 必要に応じて乗務員から使用中止などを求められる
- 指示に従わず、悪質な場合には機長から禁止命令が出される
- 禁止命令を無視して安全阻害行為を続けると、50万円以下の罰金となる場合がある
詳しい制度は国土交通省「航空機の運航の安全に支障を及ぼすおそれのある電子機器の使用制限について」で確認できます。
つまり、設定忘れに気付いた人が取るべき行動は、罰金を心配して何もしないことではありません。操作できる状況なら機内モードへ変更し、乗務員から案内があれば従うことです。
なぜ飛行機では機内モードが必要なの?

航空機外の通信設備との接続を止めるため
通常のスマートフォンは、携帯電話会社の基地局などと通信できるように動作しています。
飛行機では、航空機外の通信設備と無線通信する状態の電子機器について使用制限が設けられているため、スマートフォンを機内モードなどの「航空機外へ通信用の電波を発信しない状態」にする必要があります。
JALも、飛行機のドアが閉まったあとには、対象となる電子機器を機内モードなどの電波を発しない状態にするか、電源を切るよう案内しています。詳しくはJAL公式「電子機器類のご使用について」を確認してください。
圏外でも機内モードの代わりにはならない
上空ではスマートフォンに「圏外」と表示されることがあります。
しかし、圏外は「通信機能を停止した」という設定ではなく、現在利用できる携帯電話回線へ接続できていない状態です。
そのため、「どうせ圏外だから機内モードにしなくても同じ」と考えるのではなく、搭乗している航空会社の案内に従って機内モードへ切り替えてください。
1台忘れただけで必ず事故になるという意味ではない
機内モードを1台設定し忘れたからといって、「必ず航空機事故につながる」と断定することも適切ではありません。
機内の電子機器には航空機の安全な運航を守るための共通ルールが設けられています。個人で危険性を判断するのではなく、搭乗者全員が定められた利用条件を守ることが重要と考えると分かりやすいでしょう。
機内モードはいつからいつまで必要?

国内線では、出発直前まで通常通信を続けてよいと自己判断するのではなく、搭乗後の案内を確認してください。
ANAでは、原則として「飛行機のドアが閉まった時」から「着陸後の滑走が終了する時」まで、航空機外と通信する状態の電子機器を利用できないと案内しています。
JALも、ドアが閉まったあとには機内モードなどの電波を発しない状態へ変更するよう案内し、着陸後の使用再開については乗務員が案内するとしています。
切り替え忘れを防ぐには、搭乗後、必要な連絡や搭乗券の確認を終えた段階で早めに機内モードをオンにしておくと安心です。
着陸した瞬間に解除するのではなく、滑走終了後など、搭乗便で通信を再開できる旨の案内が出るまで待ちましょう。
機内モード・マナーモード・圏外の違い

「音を消したから大丈夫」「圏外だから大丈夫」と混同しないよう、役割を整理しておきましょう。
| 状態・設定 | 主な役割 | 機内モードの代わりになる? |
|---|---|---|
| 機内モード | 携帯電話回線などの無線通信を制限する | 基本となる設定 |
| マナーモード | 着信音・通知音などを調整する | ならない |
| 集中モード・おやすみモード | 通知や着信の表示を制限する | ならない |
| モバイルデータ通信OFF | 携帯電話回線によるデータ通信を止める | ならない |
| 圏外 | 現在、携帯電話回線へ接続できていない状態 | ならない |
| 電源OFF | 端末自体の動作を停止する | 通信を止められる |
機内モードの場所が分からず、乗務員から電波を発しない状態にするよう案内されている場合は、端末の電源を完全に切る方法もあります。
機内モード中でもWi-Fi・Bluetooth・LINEは使える?

機内モードにしたからといって、スマートフォンのすべての機能が使えなくなるわけではありません。
| 機能 | 利用の目安 |
|---|---|
| 携帯電話回線での通常の電話 | 利用しない |
| 4G・5Gなどのモバイル通信 | 利用しない |
| 航空会社の機内Wi-Fi | 対応便・利用可能時間帯なら利用できる |
| LINEなどのテキストメッセージ | 機内Wi-Fiのサービス内容によって利用できる |
| LINEなどの音声・ビデオ通話 | 航空会社の利用条件を確認する |
| Bluetoothイヤホン | 航空会社が認める条件で利用できる |
| カメラ | 通常はオフラインで利用できる |
| 時計・アラーム | 通常は利用できる |
| ダウンロード済みの動画・音楽 | オフラインで利用できる |
機内Wi-Fiは4G・5Gとは別物
機内Wi-Fiは、携帯電話会社の4G・5G回線をそのまま使用するものではありません。
対応便でインターネットを利用するときは、まずスマートフォンを機内モードなど航空機外へ通信しない状態にしたうえで、航空会社が案内する機内Wi-Fiへ接続します。
ANAも、機内無線LANシステムを搭載した機材では、端末を電波を発信しない状態に設定してから利用するよう案内しています。
LINEのメッセージは送れる場合がある
機内Wi-Fiに接続できれば、LINEなどのインターネットを利用したメッセージサービスを使える場合があります。
ただし、すべての便でWi-Fiが利用できるわけではなく、機材、飛行する地域、通信状況などによって接続できない場合があります。
音声通話・ビデオ通話は航空会社のルールを確認する
Wi-Fiにつながったからといって、音声通話まで自由に利用できるとは限りません。
たとえばJAL国内線では、機内でのビデオ会議や音声通話は利用できないと案内しています。利用条件はJAL国内線 機内Wi-Fiサービスの公式FAQで確認できます。
航空会社によってサービス内容が異なるため、実際に搭乗している便の案内を確認してください。
Bluetoothイヤホンは使える場合がある
機内モードをオンにしたあとでも、航空会社が許可している場合はBluetoothを利用できます。
Appleも、航空会社が許可している場合には機内モード中にWi-FiやBluetoothを使用できると案内しています。詳しくはApple公式サポート「機内モードを使う」を確認してください。
iPhoneで機内モードにする方法

iPhoneでは、コントロールセンターから機内モードを設定できます。
- コントロールセンターを開く
- 飛行機の形をした「機内モード」ボタンをタップする
- 機内モードがオンになったことを確認する
「設定」アプリから「機内モード」をオンにすることもできます。
Appleの現在の案内では、iPhoneで機内モードをオンにすると、モバイル通信などの無線通信が制限されます。航空会社が許可している場合は、機内モードのままWi-FiやBluetoothを利用できます。
機種やOSによる操作の違いもあるため、必要であればApple公式の機内モード設定方法を確認してください。
Androidで機内モードにする方法

Androidでは、一般的にクイック設定から機内モードをオンにできます。
- 画面上部から下へスワイプする
- 必要に応じてもう一度スワイプし、クイック設定を広げる
- 飛行機のアイコン、または「機内モード」をタップする
設定アプリでは「ネットワークとインターネット」「接続」などから変更できる機種があります。
Androidはメーカー・機種・OSのバージョンによって名称や設定場所が異なります。Google Pixelについては、Google Pixel公式ヘルプ「機内モード使用時のワイヤレス接続」で設定方法を確認できます。
スマホ以外にも「通信したまま」の端末がないか確認する

見落としやすいのが、普段使っているスマートフォン以外の通信機器です。
- 予備のスマートフォン
- 子ども用のスマートフォン・携帯電話
- タブレット
- セルラー通信対応のスマートウォッチ
- モバイル通信対応のノートパソコン
- 携帯ゲーム機
- 見守り用GPS端末
- モバイルWi-Fiルーター
特に注意したいのは、バッグへ入れたままで存在を忘れている端末です。
また、機種によっては通常の電源操作だけでは想定した状態にならないものもあります。操作方法が分からない通信機器は、搭乗前にメーカーや通信会社の公式情報を確認しておくと安心です。
モバイルWi-Fiルーターについては、ANAも航空機外との通信にあたるため利用できないと案内しています。
機内モードを忘れたときに避けたい行動

設定忘れそのものより、気付いたあとにどう対応するかが重要です。
「本当に通信できるか」を試さない
「上空でも4Gや5Gにつながるのか」「電話できるのか」と確認する目的で通信を試す必要はありません。
設定忘れに気付いたら、そのまま機内モードへ変更してください。
乗務員の案内を無視しない
通常は使用できる電子機器でも、安全上の理由や運航状況によって一時的に使用中止を求められることがあります。
機内モードだから必ず使い続けてよい、という意味ではありません。乗務員から指示があった場合はその案内を優先してください。
慌てて収納済みのスマホを取り出さない
離着陸時など、電子機器や手荷物を収納するよう求められている場面で設定忘れに気付くこともあります。
その場合は、機内モードへ変更するためだけに自己判断でスマートフォンを取り出さず、必要なら乗務員に確認してください。
搭乗前にしておくと機内モードの設定忘れを防ぎやすい

機内で慌てないためには、搭乗前に最低限の準備をしておくと便利です。
- 必要な搭乗券や予約情報をオフラインでも確認できるようにする
- 動画や音楽を事前にダウンロードしておく
- スマートフォンの機内モードボタンの場所を確認しておく
- 予備端末や子ども用端末も確認する
- 機内Wi-Fiを利用する場合は航空会社の利用方法を確認しておく
特におすすめなのは、必要な連絡を終えたら機内モードにする、というタイミングをあらかじめ決めておくことです。
飛行機の機内モードに関するよくある質問

離陸後に機内モード忘れへ気付いたら、乗務員に申告したほうがいい?
まず、端末を操作できる状況であれば機内モードへ変更してください。
操作方法が分からない、乗務員からすでに案内を受けている、端末が正常に設定できないなど、判断に迷う事情がある場合は乗務員へ確認しましょう。
飛行機を降りてから機内モードを忘れていたことに気付いたら?
降機後に初めて気付いた場合は、その時点で機内で設定し直すことはできません。
「必ず罰金になる」「必ず航空機へ影響が出ていた」と決めつけて過度に不安になるのではなく、次回の搭乗ではドアが閉まる前に確認できるよう準備しておきましょう。
電源を切れば機内モードにしなくてもよい?
端末の電源を完全に切れば、通常は携帯電話回線などの通信も停止します。
航空会社も「電波を発しない状態にするか、電源を切る」という形で案内しています。機内モードの操作方法が分からない場合は、乗務員へ確認するのが確実です。
機内モード中でもアラームは鳴る?
機内モードは主に無線通信を制限する機能なので、通常は時計やアラームなど端末内で動作する機能を利用できます。
ただし、機内では周囲の乗客に配慮し、音量も確認しておきましょう。
機内モード中に写真を撮ってもいい?
カメラは通常、携帯電話回線を必要としないため、機内モードでも使用できます。
ただし、乗務員から電子機器の使用中止を指示された場合は従ってください。また、ほかの乗客や乗務員を撮影するときはプライバシーにも配慮が必要です。
海外の航空会社でも同じルール?
航空機外との通信を制限するという考え方は広く使われていますが、利用できる通信機能、タイミング、機内Wi-Fiの条件などは、航空会社・機材・国や地域によって異なる場合があります。
海外航空会社やコードシェア便では、実際に運航している航空会社の案内を確認してください。
まとめ|機内モードを忘れたら「バレるか」より今の対応を優先しよう
飛行機で機内モードにするのを忘れていたことへ気付いても、必要以上に慌てる必要はありません。
電子機器を操作できる状況であれば、その時点で速やかに機内モードへ切り替え、乗務員から案内があればその指示を最優先にしてください。
- 機内モードを忘れたら、操作できる状況で気付いた時点から切り替える
- 「機内モードを忘れた=即50万円の罰金」ではない
- 悪質な安全阻害行為では機長から禁止命令が出され、無視して続けると罰金となる場合がある
- 圏外・マナーモード・モバイルデータ通信OFFは、機内モードと同じではない
- 機内Wi-Fiは、搭乗便の案内に従って機内モードなど適切な状態から接続する
- Wi-Fi・Bluetooth・音声通話などの利用条件は航空会社や機材によって異なる
「バレるか」「何分使っていたか」を気にして通信を続けるより、気付いたあとに正しい状態へ戻すことが大切です。
航空機内での電子機器の条件は変更される可能性もあります。迷った場合は、国土交通省の公式情報と、実際に搭乗する航空会社の最新案内を確認してください。
※本記事は航空機内での電子機器利用について一般的な情報を整理したもので、個別の法的判断を行うものではありません。

